Oct 2024

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花染めの うつろい易き 人心

・・・とは云うものの、ちょっとうつろい過ぎじゃないかと呆れるくらい
コロコロと描くものが変わる。解放してると、一向に定まらない。

いつもの「街の風景画」になりそうだったり。そしてまた、潰したり。

逆さまにしたり、縦長にして描いたり、もうね・・・


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ふっと、不思議な女性が出てきた。ちょっと可笑しい。

・・・うん、これにしよう。







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いやはや・・・

今度はなんだろ・・・惑星のような、或いは水面に浮かぶ蓮のような。

ずっと目と心をフルにして描き続けてるので、クタクタになるけど、
まあ、変化していくのは楽しい。痛気持ちイイ感じですね。

絵具の消費量は、半端ないけど w


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なんか・・・もわもわっと湧いてきた。

これは、ヘンテコな世界へ進みそうな予感。







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夕霧のなか、船に乗ってる人々・・・

そんな情緒的な風景を追っていた時も。
写真家っぽいアングルだね。

う〜ん、コレもなんか、カタイ気がして・・・違うなぁ、と。

ホント、真っ白になりそう。







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自転車をよいしょっと、4階のアトリエまで運び入れる。

左手でゆっくりと心を込めて描く。この自転車は相棒だからね。
実物よりスケールが大きくなっとる。


・・・う〜ん、やっぱり違うなぁ。

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がしがし、と潰す。

この大きさだと、まるで筋トレをしてるよう。







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今ハマってるのが、ドイツ人作家 E.T.A.ホフマン (1776 - 1822)

怪奇的だったり不気味だったりするけど、なんだろ・・・
題材のチョイスからお話の展開まで、すっごく肌に合う。

ヘンタイ性が、良い意味で研ぎ澄まされてる感じ。尊敬ですね。


ふと、キャンバスを見ると・・・絵がめっちゃくちゃ。手もベトベトだ。


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数ヶ月構築したのを潰し、再構築したのをさらに潰し・・・また再々構築。

正直シンドイ瞬間もあるけど、この120号は、やってて気持ち良い。


最後には、真っ白になったりしてね。







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素粒子のなかでも、とくに不思議な存在。ニュートリノ。
発見されたのはワリと昔らしいけど、なんか急に興味が湧いてきてる。

気の遠くなる程小さいけど、膨大な量が飛び回ってるらしい。
そして、なんにも干渉しないので、全てをスーッと通り抜けてしまう。

この「干渉しない」ってところが・・・すごく面白い。


絵なんてまさに、光子の粒がぶつかった反射を目で捉えてるに過ぎない。
絵具には、ただ反射率の違いがあるだけ。赤とか青とかってね。

そこ、通り抜けちゃダメでしょ(笑)・・・と突っ込みながら、描いてる。







2024-10-18

僕にとって、イラストは大切なライフライン。

描く世界が違っても、いや・・・違うからこそ救われてるところがある。
油絵だけだったら、今頃きっと身も心もやられちゃってたと思う・・・

じゃあイラストは手軽か・・・というと、全然。これまたすごく難しい。
ココロを100、そっちに持っていかないと、ホント何ひとつ描けないのだ。


2024-10-17

そのかわり、一旦そこに集中出来ると、作業時間はワリと楽しく流れる。

映画館に入って、長編作品の世界にどっぷりと浸る感じ。
外に出ると「あぁ、ここは映画館だったか・・・」と我に返ったりね。

こういう、異質な同時上映の日もあったり。







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一体、何描いてるんスか?と云われても、もはやよくわからない。

『道』の絵、潰しちゃったんスか?と詰問されたら「・・・ハイ」と俯く。

あ〜あ、と嘆く聖歌隊がうるさいので、ドアをぴしゃりと閉める。
ご利用は計画的に、と保険の勧誘電話もしつこい。いや・・・気のせいだ。


コビトくん、この状況をどう説明してくれるのかね?

・・・そう、こういう時はそっぽ向いて、知らん顔なのだ。


でも、実は感謝している。
潰しても何度でも再構築する、という底力をくれたから。







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『聖なる酔っ払いの伝説』ヨーゼフ・ロート (1939)
短い小説だけど、この酔っ払いのおっさんがなかなか良い味出してる。

セーヌ川の橋下で、その日暮らしをしてるおっさん。見知らぬ老紳士の
出来心から200フランを手渡され、そこから物語が奇想天外に広がる。

浮浪者なんだけど、変な魅力が備わっていて、人脈が繋がっていくのね。

基本呑んでるだけなのに、急にリッチになったり、困窮した友人に会うと
すぐあげちゃったり・・・ふと高級ホテルに泊まれたり、女優と寝れたり。
でも・・・基本、貧乏なのだ。でんとしている。


というフシギな物語。でもなんか、パリには居そう。







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長い棒に丸筆をくっつけて、描く。
何て言うのかな、あの・・・マティスっぽいやつね w

筆先がフラフラする感じとある種の遠さが、なんか丁度良い。


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今、悪戦苦闘してるのは・・・わざとらしさ。

わざとらしさに、色が付くと、あざとさにもなる。
そういうのは、好まれない。絵だろうと、人だろうとね。


コンクール コテン トクベツ、
キュウ二 ワザトラシク ナルデスネ?・・・またコビトだ


う〜ん・・・と、そこに改めて面と向かう。







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この世界の成り立ちを、数式で解き明かそうとする数学者がいたり、
音や波によって捉えようとする音楽家がいたり。

世の中のいろんなものを、音色で認識するのって、なんか素敵だ。
街角ですれ違う人から、和音とか聴き取れたりするのかな。

波長は、少し感じたりすることもある。ん、君隠し事あるでしょ、とか。
最近あのヒト、良い波が来てるなぁ・・・とかね。


・・・絵具デ、解キ明カス、デスカ?

と、コビトの悪戯っぽい囁き声。







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てんてんてん、トントントン・・・

と、今度は黄色と黄土色と山吹色の世界に、静かに潜っていく。

どういうわけか、点描は迷いなくいつまでもトントン続けられる。
精神的に、なにかごっそりとした欠落でもあるのかしら・・・

秩序とバランスを目指してるのだけど、配置がかなりランダム。


少し歪んでた方が、ホッとする・・・というね。







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パソコン仕事が捗らない時などは、地図描きをするのがいちばん。

余計なこと考えなくてイイし、誰にも迷惑掛からないし。


あれから少しずつ国名を入れていってるのだけど・・・
とくにイスラエル周辺やコソボ周辺ね。細かくて、もう描くのが難儀。

ぼんやりと神目線でこう・・・上空から眺めてると尚更感じてしまう。
歴史的に問題ある地域って、なんと言うか、不自然で良くないデザイン。


す〜っと流れるような、美しい地図になる日が来ればいいなぁと。