Apr 2023

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爺さんのせいで、筆の動きが不規則に。

「もう、DMの1枚だけでいい」と、まじで思ったり。
「いや、手を入れてる40枚は、完成させて展示すべき」と思い直したり。

『ホホ・・・お若いの、まだ人に我を誇示したいのかね』
という嗄れ声が聞こえてきたり。


ん、この日記自体、やや婉曲にせよ、言い訳の場になってるような・・・

ホント、いやなジジイね。







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『老子』を読んでる。

ん〜・・・難しい。
この爺さん、人間のあらゆる『欲』を頭から全否定してくる。

絵を描いてる今の自分に、ざっくり例えると・・・
誇示するべからず、形にするべからず、華美にならず、柔弱であるべし。

なんか、個展で絵を展示すること自体、もう既にアウトだ。


ぽいと本を放り出せば簡単な話だけど、つい頁を捲ってしまう。
そして道教の根幹である、道(タオ)ってなんだ、と深く考えてしまう。







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堀辰雄の短編集とドストエフスキー『賭博者』を、交互に読み進めたり。
どうかしてるのかな・・・

ふと思いついたので、立体作り。


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絵を描くという行為は、まあ、なんとなく理解できる。
でも、それを観るという行為自体、とても不思議な感じがする。

人って、どうなってるんだろう・・・







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とりあえず急ぎの仕事はクリアしたので、あとは個展まで描くだけ。

久しぶりに小型サイズ、やろうか。
今から頑張れば完成しそうな子達を集めると・・・わりと多いなぁ。

なんか、朝礼に並んでる生徒達のよう。
ひとりひとりと、じっくり面接。それから、がっしり相撲を取る w


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夜通しで、14人と稽古。まだ半分くらいだけど、筋の良い子もいた。
さすがに・・・こちらもヘトヘト。

朝陽がさっと射し込んできた。







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今日は、12回くらい失敗した。多いなぁ・・・w

まあ、どう転んでも平気でいられるから、大丈夫なんだけど。
塗り重ね塗り潰しの連続ゆえ・・・絵具の減りが、もう半端ない。

そして下に埋もれてしまった絵具の気持ちを思うと、切ない。


でも、仕方ない。

「取り消しキー」が、付いてないんだもの。







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ココハ イクラデモ シッパイ イイノデス・・・

コビトの囁き。
急なので、びっくりした。いつ以来だったかな、声を聞けたのは。


失敗っていろいろあるけど、まあ、マイナス要素だね。
仕事ではもちろん、その規模や責任が大きくなれば、尚更出来ないこと。
三歩譲っても、いずれ成功に繋がる為の諸材料、という扱い。

でも・・・ここでは、永遠に失敗し続けられるのだ。唯一の空間かもね。
もう、ありとあらゆる失敗を幾らでも。なんだろ、馬鹿っぽくて屈強だ。


コビトはもういなくなったけど、今は感謝の気持ちでいっぱい。

つうか、もっと早く教えてくれないかなぁ・・・







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サマセット・モームの『人間の絆』・・・これがまた、面白かった。
ひとつの人生をす〜っと駆け抜けた感じで、クタクタだけどw

人生に意味はないよ・・・ということが、むしろポジティブに感じ取れる


〜 〜 〜 〜 〜

葉っぱや草木は、正確には絶対描けない。雲の粒子とかも無理。
となるとある程度、いい加減に描くことになる。

そのいい加減さが、絵なわけで。
ゆえに、全部出ちゃうのだ。

意味ないことを一所懸命やってると、全部出ちゃうのだ。







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ちょっと、アトリエを整理したくなった。
ホントに必要なものだけを身の周りに。それ以外は仕舞っておこうと。

すると、2枚だけになってしまった。

・・・まじか。


いや、でもそうかも知れない。
壁掛けした多量の作品を見つつ、何処が慢心していたような気もする。
おかげで、気分もスッキリしてきた。


「じゃあ・・・個展はこの2枚で」

と、さらっ言えるような、粋な爺さんになりたい。







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朝から快晴。樹ガーデンに行って、打ち合わせ。
ずっと閉店状態だったけど、折衷案をとって近々再開する、という朗報。

今回の「事」の詳細を知ったのだけど・・・ん〜、全く解せない。
一人の利私欲が、多くの利用者の憩いを奪うのは、ちょっとね・・・


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今後は、ドリンク・デザートの物販のみとなってしまう。
立派な厨房とシェフの温かい料理が〜・・・ああ w


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店の新しいレイアウトはまだ検討中なので、壁画作業はお預け。

とりあえず、看板だけ進めておこう。







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施設の調理スペースを改造して、小さなレストランにする計画。
久しぶりにアトリエから這い出たので、朝から新鮮な気分。

現状素材を出来る限り利用しながら、いろいろと案を練っている。

大テーブルを真っ二つに切断して、カウンターに・・・という強引な案。
でも大工さんがとても秀逸なので、素晴らしい出来栄えに。

つい、細部装飾や壁面を塗ったりしたくて、ウズウズしてきたのだけど、
まあ・・・これは個展後のお預けにしよう。

良いアイデアが出てくるかも知れないし。







GEN KAMOHARA 005

潜水艦での8万Kmにおよぶ長旅も、ようやく終わる。
スエズの海底に潜って、紅海から地中海へ抜け出るところは、興奮した。

科学と芸術に造詣が深く、人類を俯瞰する仙人のような謎の船長、ネモ。

ところが、過去の出来事への強い復讐心が元となってることが判明すると、
途端に小さく、そしてより人間っぽく映り始める・・・面白いね。


『イヴの眼差し』というタイトルにしたら、この林檎も神秘的に映りそう。
左の薔薇は『アフロディーテの哀しみ』だ。途端に、謎多き崇高な世界へ。

・・・やめよ。







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中学2年生だった僕が、珍しく風邪で寝込んでた時のこと。
枕元の小さいラジオから、たまたま流れたピアノ版「ラストエンペラー」

その旋律の美しさに惹かれて、起き上がってピアノの鍵盤で音探し・・・
1時間後に何とか掴み、2フレーズ弾けた時の嬉しさ。風邪も完治という。


それから時が流れ、フランス時代もどこか彼の音に支えられてた気がする。
そのなかでも、いちばん聴いてた楽曲は『AFTER ALL』

この掴み切れない不思議な楽曲は、誇張なしで3,000回は聴いてると思う。
何となく・・・夏の切ない海辺の夕暮れが想起される。夏嫌いなのにね。


いろいろと支えてくれた音に、感謝の意を込めて・・・合掌。







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せっせと、額縁作り。
今度はしっかりと寸法測ってきた。もう同じ轍は、踏むまい。

木屑の舞うなか、長男は優雅に薪割り。・・・C.W.ニコルなのか。
焚き火、それからデカいハムを燻りながら、スコッチを嗜む。


今は令和なので、二人とも麦茶飲んで終わりだ。

しかし、もう日向が暑くなってきた・・・ヤダなぁ。