Feb 2023

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面積が同じでも、正方形や横長より、縦長の方がどうも大きく捉えられる。
人間の目と脳の仕組みかな・・・いや、僕の気のせいかな。

横描きでこの建物のぬ〜っとした巨大感を出すのは、僕にはムリかも。

今や、殆どの情報がスマホ画面で収まっちゃうから・・・
個展くらいは、自由気ままなサイズでやりたい。


とか言いつつ、コレは展示しなかったりね。そこも気ままに。







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もうひとりに任せっきりなので、アトリエ時間がとてもラクチン。
画材買ってきたり、キャンバス張ったりと、お膳立てはするけどね。

どうも描きたいことが沢山あるらしく、僕は次から次へと入れ替え作業。
後ろで静かに本を読んでると、またすぐにお声がかかる。

邪魔されたくないけど、放っておかれるのはイヤみたいだ。


もはやジキルとハイドなのか、と思ってたけど、
でも同時に機能してるから、なんだろ・・・ビョーキか。







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年末にデザインした、音語りの色・はたけやま裕Tシャツ。
忘れた頃にぽんっと受け取ると、もはやプレゼントのよう。

おっ、コレなかなかイイじゃん〜とか言ってしまう。プレ記憶喪失。

・・・忘れるって、人生の幸せのカギかも。


これからもいろんな、特に自分のやったことは、どんどん忘れていこう。







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大きいサイズの額縁作りって・・・スーパータイヘン。

失敗とやり直しの連続、最後の方はもう、情けなくて笑ってしまった。
ま、いいや、笑いながらやってこう。


ようやく新作が2枚、完成。これから公募展に出してみようと。

この20年、ホント美術界から疎遠だったし、関わるまいとまで思ってた。
それが急に変わってきた・・・ように感じる。

新しいところへ、新しい交友関係へ、と心がぐ〜っと動いてきてるのね。
きっと元坊からの我儘だから、これはもう従うしかない。







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ドン・キホーテ、序文からすでに面白い匂いが、ぷんぷんしてくる。
たまに映画でも、冒頭を観ただけで何となくわかってしまう時がある。

あ・・・この映画、ひょっとしてダメかも・・・w とかね。


昨晩は、久しぶりにアトリエで夜を明かした。
面白そうな匂いをくんくん嗅ぎながら、紆余曲折して今に至る。

元坊がどうしてこんな世界を描きたいのか、イマイチよく判らないけど、
わりと好きだ。







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最近、『時間』というものが、いとおしく感じる。

読みたい本が膨大になってきて、勉強したいこともどんどん増えてきて。
う〜ん・・・若い頃、たくさん時間あったんだけどなぁ・・・

というわけで、時計を買った。教室にあるような大きいやつ。
まあ、じっと眺めてても、時間は増えないけどさ。


ところで、時計って針がある一定の速さで動く、ただの『装置』だ。
『時間』ではないね。24時間って、地球人だけの話だし。

すると『時間』そのものって、実は測れないのか・・・

でも絵の中の住人は、時間が永遠に。いや、一瞬なのか・・・?


んなこと考えてるから、時間が過ぎる。







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自分の出来心なのか、元坊のいたずらなのか、まだ境界が不鮮明。
画面の方向性の舵を切る時は、いつも緊張する・・・

絵とは関係ないと思うけど、休憩にスタンダールの『赤と黒』を読んでる。

ナポレオンの失脚から王政復古、そして7月革命までの流れをざっと勉強。
フランスに住んでたクセに、恥ずかしいくらい無知なわたくし。

まあ、いいや。

しばらくは絵画と文学の、ツインターボでいこう。







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キリスト教をある程度理解してないと、カラマーゾフの面白さは掴めない。
・・・ということが、段々判ってきた。

旧ロシア貴族と農奴解放についても把握してないと、旨味を逃してしまう。

う〜ん・・・、そりゃ埴輪みたいになるわな。


なんだろ・・・
学生時代、勉学に励まなかったツケがじわじわと骨身に沁みる。いやはや。

どっちが休憩時間なのか、もうさっぱり。







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東京で用事のあと、エゴン・シーレ展へ。

20年前、ウィーンのレオポルト美術館で初めて観た時は、衝撃的だった。
特に『Revelation』と『The Hermits』の前で、打ちのめされた。

実物作品から出る『気』に圧倒されて、トボトボと宿まで帰った記憶が。


あれから月日も流れ、いまだに絵を描き続けている自分。
よしっ、今度は正面からしっかり受け止めるぞっ、と息巻いて挑む。

と、・・・不在。

うそん。
また、トボトボと帰る。







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筆をとんと置いて、ちょっと休憩。寝転がって本の頁を開く。

江川卓氏の『謎ときカラマーゾフの兄弟』(新潮社)
これがなかなか濃密で奥深く、読みながら「ほ〜」と膝打つこと多し。

結構前に本編は読了したものの、イマイチその面白さが判らなかった。
まあ僕の読解力に難があるとしても、翻訳にもかなり要因がある気がする。

ぜひ次は、江川卓訳で読もう。・・・ん、絶版して古本でも2万円以上w


いいから、絵描きましょう。







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『デイヴィッド・コパフィールド』も、とうとう最後のページ。
いろいろあったなぁ・・・と感慨深く静かに本を閉じる。

無人島に持っていく1冊、はこれですね。(分厚い文庫が5冊だけど)


ところで、無人島って若い時は凄く憧れてたけど、今は全然だなぁ。
むしろ、島流しのような陰鬱な気分にさえなる。

嗚呼、年を重ねていくにつれ、冒険やロマンから遠ざかっていく・・・


その反作用かな。元坊が、色でせっせと励ましてくれてる。







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ここしばらく、描く時の心構えを『ふたり』にしてやってきた。

それがさっき、ぱっ・・・と。腕組みしてたら、急にね。ぱっと見えた。

GEN氏を同格くらいに捉えてたけど、何とまあ、チビの少年じゃないか。
無口で何も言い返せない、傷つきやすい子どもだ。


画家を志してから27年。

厳しい眼で、今まで彼にプレッシャーかけたり叱咤したりしてたのか。
・・・ホントすまなかった。何とも恥ずかしい限り。

キミの好きなように描きなさい、おじさん後ろでずっと応援しとるから。

今日から新しく、おじさんと元坊のコンビ。